【薬剤師が解説】飲酒のメリット・デメリット 〜楽しくお酒と付き合うために〜

皆さん、お酒は好きですか?

私も人並みにお酒が好きで、仕事終わりに軽く晩酌をするのが日課になっています。

お酒を飲む時間はリラックスできて、食事もおいしく感じられるひとときですよね。

ただ、薬剤師として日々患者さんと接していると、「飲みすぎて体調を崩した」「薬と一緒に飲んでしまった」など、飲酒にまつわるトラブルも少なくありません。

今日は、**薬剤師の視点から見た「飲酒のメリットとデメリット」**をわかりやすく整理してみたいと思います。

① 心身のリラックス効果・食事の楽しみ

適度な飲酒はリラックス効果をもたらします。

また、アルコールが中枢神経を軽く抑制することで緊張がほぐれ、会話や食事の時間がより楽しく感じられます。

② 血流改善・末梢血管拡張作用

アルコールには末梢血管を拡張する作用があり、一時的に血流を改善します。

そのため、体が温まったように感じるのはこの作用によるものです。

③ HDL(善玉)コレステロールの増加

少量の飲酒はHDLコレステロールを増やし、動脈硬化を抑える可能性があると報告されています。

ただし、「少量」がポイントで、過剰摂取は逆効果になります。

④ コミュニケーションの潤滑油

適度な飲酒は、緊張を和らげ、会話をスムーズにしてくれます。

仕事の場や家庭での交流を深めるきっかけになることもありますね。

① 肝臓への負担

アルコールは肝臓で代謝されるため、過剰な飲酒は脂肪肝、肝炎、肝硬変へと進行するリスクを高めます。

肝機能障害を持つ方や、肝臓で代謝される薬を服用している方は特に注意が必要です。

② 高血圧・心筋症・不整脈のリスク

アルコールは交感神経を刺激し、血圧を上昇させます。

慢性的な飲酒は、アルコール性心筋症や不整脈(特に心房細動)を引き起こす原因になることもあります。

③ 睡眠の質低下

寝酒は寝つきを良くするように感じますが、実際はレム睡眠とノンレム睡眠のバランスが変化し、睡眠の質を悪化させます。

結果として「夜中に目が覚めやすい」「翌朝疲れが取れない」といった症状が出やすくなります。

④ 脱水・電解質異常

アルコールは抗利尿ホルモンであるバソプレシン(ADH)の分泌を抑えるため、尿量が増えます。

水分やミネラルが失われ、脱水や電解質異常(特にNa・K・Mgの低下)を招くことがあります。脱水が進むと血液がドロドロになり、より血管や心臓に負担がかかります。

⑤ 薬との相互作用

アルコールは多くの薬と相互作用します。

睡眠薬、抗不安薬、抗ヒスタミン薬などは、アルコールと併用すると中枢神経抑制が強まり、転倒や意識障害のリスクが高まります。

肝代謝系(CYP酵素)を介する薬物にも影響を与えるため、服薬中の方は特に注意が必要です。

⑥ 脳への影響・認知機能低下・依存

慢性的な飲酒は脳細胞の萎縮を引き起こし、記憶力や判断力の低下につながります。

また、脳内の報酬系に作用することで依存が形成されやすくなり、「やめたいのにやめられない」状態になることもあります。

⑦ 筋肉の分解

アルコールは筋肉に関するホルモンにも影響します。筋肉を分解促進するコルチゾールを増やし、筋肉の成長を助けるテストステロンを減少させます。

そのため、トレーニング直後の飲酒は筋肥大を妨げ、慢性的な飲酒は筋力低下の原因になります。

お酒には、リラックス効果やコミュニケーションの促進など、良い面も確かにあります。

しかし、健康面で見ればデメリットの方が多いのも事実です。

それでも……つい飲んでしまうんですよね。

芸能人がやらかしたニュースでもよく見ますが、人が何か失敗する時って結構な確率でお酒が絡むことも・・・

私も皆さんも、飲みすぎには注意して、上手にお酒と付き合っていきましょうね。

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